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●速水法律事務所主宰・弁護士・M.B.A. 速水幹由
関心分野:ビジネス事件 (知的財産権、インターネット、製造物責任、損害賠償等)
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(「私のビジネス法務戦略論」「インターネット法学案内」共著、「裁判実務体系30製造物責任関係訴訟法」ほか著作多数)
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会社法では「持分会社」という用語ができたようですが、どのような会社を指すのでしょうか?
会社法では、従前の株式会社と有限会社を統合して株式会社に一本化したほか、合名会社、合資会社に加えて、新たに合同会社が創設され、後の3者をまとめて「持分会社」という類型に整理されています。

解  説

従前の会社との比較

従前の会社では、社員(社団の構成員。従業員ではなく、株主等、会社に対する出資者の意味)が、会社債権者に対して直接の責任を負わず会社に対する一定の出資義務だけを負う(間接責任)会社(物的会社)である株式会社、有限会社と、直接に会社債権者に対して会社債務を弁済する責任(直接責任)を負う会社(人的会社)である合名会社、合資会社の4種類があった。

会社法では、物的会社(従前の株式会社、有限会社)に関しては、有限会社法を廃止したうえで、取締役の人数規制や取締役会・監査役設置義務がない形態の株式会社を認めることとし、第2編の株式会社に統合された。

それ以外の会社については、合名会社、合資会社のほかに合同会社が創設され、「持分会社」と総称している(575条1項)。

持分会社の内容

持分会社のうち、合名会社が無限責任社員だけからなる会社であり(576条2項)、合資会社が無限責任社員と有限責任社員の両方からなる会社である(576条3項)のに対し、合同会社は有限責任社員だけからなる会社である(576条4項)。

設立にあたっては、社員になろうとする1人以上の者(ただし、合資会社では、無限責任社員、有限責任社員になろうとする者につき、各1人以上が必要)が定款を作成し(575条)、本店所在地で設立登記をする(912〜914条)ことで、成立する(579条)。

無限責任社員は、持分会社の債務について、会社債権者に対し、連帯して無限の責任を負う(580条1項)。他方、合資会社の有限責任社員は、会社債権者に対し直接の責任を負うが、その出資の価額(すでに持分会社に対し履行した出資の価額を除く)の限度に限定される(580条2項)。

なお、社員が会社債権者に弁済したときは、会社に対して第三者の弁済による求償権を取得する(民法500条)とともに、他の社員に対してその負担部分につき連帯債務者の求償権を取得する(民法442条)ことになる。

もっとも、合同会社の社員については、設立時または入社時に定款で定めた出資の全部を履行させ(578条、604条3項)、間接有限責任を負うこととされている(580条2項)。

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