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応募者は、定員の2倍以上 『京都教師塾』は、団塊世代の大量退職にともない教員が不足する状況に備えることと、即戦力となる教員を育てることを目的に、京都市教育委員会が06年に開設した教員養成講座だ。 現役の校長や教員の講義のほか、学校での教員の生活体験、学習指導案作りや模擬授業などが盛り込まれたカリキュラムを通じ、“教育とは何か”といった概念的なことから、“教え方”といった技術的なことまで総合的に学ぶというもの。 対象者は、教員をめざす大学生や40歳以下の社会人で、第1期は、定員300名に対し、653名の応募があり、551名が入塾した。 応募者の60%が大学生、残りの40%が社会人で、平均年齢は、24.3歳だった。京都在住者がほとんどだが、なかには東京や広島など、遠方からの応募もあったという。 人気の背景には、「京都市の教育」への関心も 前述の通り、東京都や横浜市でも教員養成講座は開設しているが、こうしたところに比べ、『京都教師塾』の人気はかなり高かったようだ。たとえば、06年度の応募者数は、東京都が113人、横浜市が376人(いずれも募集人数は100人)だったのに対し、京都市では650人以上の応募があった(募集人数は300人)。しかも、京都市の場合、他の自治体のように卒塾が教員採用試験の条件だったり、採用試験で優遇されたりするわけではない。にもかかわらず、これだけの応募者が集まった背景には、「京都市の教育」への関心の高さがあったとみられる。 京都市では、現在の京都市長である桝本頼兼氏が教育長だった92年から、現場主義に徹した教育改革に取り組んできた。優れた学校の取り組みを全市に広げる一方、課題のある学校へは徹底的な指導を行なう、独自の指導計画や指導教材を作成する、校長の裁量を拡大するといったさまざまな改革に取り組んできた。その結果、京都は「公教育のモデル都市」として全国の教育関係者から注目を集めるようになった。こうした先進的な取り組みが、教員志望者の関心をひいたものと考えられる。 じっさい、応募者の中からは「全国的に有名な京都市の教育を見てみたい」といった声も多く聞こえてきたようだ。また、「当初は、京都市以外の教員をめざしていたが、入塾後、京都市の教育を知ったことで、京都市の教員を目指すようになった人もいる」(京都市総合教育センター:安藤昇指導主事)という。 第2期生の募集は、07年7月から9月3日まで行なわれたが、8月27日現在、「応募者数は、昨年と同様の規模で推移している」(指導部教員養成支援室:西田幸雄氏)とのことで、依然、高い関心を集めているようだ。 意欲的な塾生。将来に期待 第1期生のうち、07年度の京都市の教員採用試験を受験したのは、303名。晴れて合格した塾生たちが教壇に立つのは来年の4月以降になるため、教師塾の成果や課題が見えるのは、まだ先のことと言えそうだ。ただ、塾生の指導に当たった安藤指導主事が、「全員に京都市の教員になって欲しいと思うくらいすべての塾生が真剣に課題に取り組んでいた」というように、いずれの塾生も意欲的で、評価も高かったことから、将来、優れた教員に育っていく可能性は高いとみられる。 『京都教師塾』の3期以降の計画は未定だというが、人材育成は長期的な取り組みが欠かせないことから、息の長い活動が期待される。
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